全日本気功師会・気功総合療術院・気功師養成学校レポート用紙

外気治療についての体得

遠藤 ○○

    1. はじめに
    2. 出会い
    3. 感じる
    4. 痛みが無くなった
    5. 不思議ですね
    6. 結語

1. はじめに
  今年の3月で42年間勤めた会社を定年退職いたしました。この間組織の一員として全力投球をし、生活習慣病という荷物を20数年間背負いながらも、それなりに満足した成果を残せたと自負しておりました。しかし、ポストサラリーマンの生活をどうするかは大きな課題でした。幸いにして張永祥老師という優れた指導者に恵まれ、気功という新しい世界に導いて頂いたことに感謝しております。これからは心を空にして、謙虚に、誠実に、この道に精進して参りたいと思っております。

2. 出会い
  昨年初夏の晴れ渡った暑い日の昼下がりでした。路上で久しぶりに小渕君に会いました。顔色もよく笑顔で話しかけてくる彼に一瞬驚きました。彼とは10数年前同じ会社で働いていました。当時、彼に対する私の印象は真面目に仕事はするが何となく覇気が無く、どちらかというと喰らい表情の社員でした。私は「小渕君大変元気そうだが何か良いことがあったの?」と聞きました。彼が言うには「私は長い間腰痛で悩んでいまして、いろいろな治療を受けましたが治らなくて困っていました。しかし張先生の気功による治療で完全に治りました。それで今気功の勉強を始めているのです。遠藤さんもどうですか?やりませんか?」と言われました。その時は大変興味はありましたが、そのまま別れました。その後9月に入って、彼は私の事務所を訪ねてきて、自分が受けている訓練の内容を話して、強く張先生を訪ねることを勧めてくれ、同行を約束してくれました。最初に先生にお会いした時の印象は想像していたよりも若々しく、精悍な方だということでした。先生は「私は宗教を教えるのではありません。中国4000年の歴史の中で造られ医療技術を持つ中国から来ました。その医療技術の特徴は患者に直接ふれないで、気の力で施療することです。また、その医療をする人の育成をやっています。」ということでした。医療効果については小渕君の事例で知っておりましたので、即座にこの先生にかけてみようと入学を決意しました。

3. 感じる
  昨年11月7日第一回の講座がありました。講義に続いて練功が始まりました。静合天地から万元帰一まで。これを毎日続けると遅い人でも2ヶ月で指先に静電気の様に気を感じる様になると説明があり、おそるおそる始めましたが、不思議なことに僅かですが最初の練功で指先に感じるものがあり、座ることに多いに意欲が湧いたことを記憶しています。入校年齢を5歳も超えて、先生には大丈夫と言われて入校したが、実際やれるかどうか不安でしたが、少しずつ何とかやれそうだとの自信に変わっていきました。

4. 痛みが無くなった
  送別会をかねて宮崎市へ一泊二日のゴルフ旅行をすることになり、気のあった仲間と10日の朝羽田を発ち、宮崎へ向かいました。好きなゴルフを二日間愉快な仲間と楽しもうと多いに盛り上がりました。最初の日は空港の近くの名門ゴルフ場宮崎ゴルフクラブへ向かいました。今思い返してみると年が明けてから新年会が続き、その後の海外旅行も含めて大変過密なスケジュールをこなして体が非情に疲れていたことは事実でした。いよいよ一番ホールからスタートし、そのホールは四人のパートナーの中で私一人がパープレイでした。気をよくして第二ホールに向かい、第一打を打ちました。ボールはよく飛んだのですが、残念ながらバンカー(砂場)に入ってしまいました。第二打は思い砂のバンカーからのショットでしたので、思い切ってクラブを振り下ろしました。打つと同時に背中に激痛が走り、ボールを打つこともまた歩くことも出来なくなりました。フロントから車を呼んで残念ながらリタイヤとなりました。痛みをこらえて翌日の一番の便で帰宅しました。12にちは休日でしたので病院に行けず、よく火曜日気功の授業へまいりました。当日の状況はくしゃみはおろか咳も出来ず、声を出すにも痛みをこらえなければならない最悪の状況でした。学校に着くなり先生に事情を説明して、「今日は生徒でなく患者で来ましたので治療をお願いします。」とベッドに横になりました。それからおよそ15分治療を受けて、「これでよいでしょう」と言われて立ち上がりますと、今迄あれほど苦しんでいた痛みが嘘の様に、ほとんど感じなくなりました。そして、「今日は冷たい水は飲まない様に」とのアドバイスがありました。帰宅すると、朝でかける時にひどい状態であったことを知っている妻は元気になった私を見て信じられないという表情でした。この治療体験が私にとって気功による医療の原点となり、自信を持って気功の訓練に取り組めるようになったことは申すまでもありません。

5.不思議ですね
  私は現在妻(61歳)と長男(30歳)と同居しています。二人とも健康に恵まれて、最近は大きな病気をしていません。しかし妻は若い時から肩こりの症があり、以前よく肩もみをさせられました。最近は近くのマッサージしに通っていたようです。私が気功を15分から20分してやるようになってからマッサージへ通うのをやめました。私にとって気功治療の患者第一号であります。7月の上旬疲労のためか、しきりに腰痛を訴えました。そこで風呂から上がった後、ベッドに伏せになってもらい気功治療を始めました。最初頭から足の先まで気を入れて、その後重点的に腰と下半身、特に委中を中心に約20分治療をしました。妻は途中でそのまま眠ってしまいましたので、治療直後の効果を確認することは出来ませんでしたが、翌朝すっかり腰の痛みが無くなって、一言「不思議ですね」と明るい顔でいってくれました。大成功でした。その後、長男がひどい風邪で苦しんでいましたので椅子に座らせ、15分程治療をしてやりました。治療直後に全快とはなりませんでしたが、翌日以降快方に向かい間もなく全快しました。長男曰く「少し効果があったかもしれない。」彼は私の第二の患者です。自らも気功による治療効果を激しく体験し、また身近な家族も気功により健康を回復した事実は未だ数少ない事例であります。しかし私にとっては今後気功の練功に積極的に取り組む大きな動機付けになっているのは紛れもない事実であります。

6.結語
  先週沖縄に旅をし、久米島を訪問しました。この島は小さい島ですが美しい島です。小型飛行機で25分で到着し、バスで観光地巡りをしました。最初に、重要文化財に指定されている伝統的な旧家を訪ね、次に樹齢250年を越える「5枝の松」を見物に行きました。横方向に巨大枝を広げた姿は雄大でした。何気なく手をかざしてみると、松の木が発している大変強い気を感じて驚きました。その後、この地方名産の久米仙という銘柄の泡盛の製造元を見学しました。年数を経る毎に熟成度を増し品質が高まるこの酒を造るために大きな瓶に入れて長期間保管しておくわけですが、その場所に案内されました。薄暗い広い部屋に多くの瓶が並んでいる様子は誠に壮観でした。ほのかに酒の香りがにおう中で、手をかざしてみると強いエネルギーを感じました。生きている酒の気を実感したのです。

  人生65年ひたすら自己中心の欲求追求をひたむきに続け、五官の満足から、自己実現達成に努力してきました。また、その課程では大宇宙に満ちている気エネルギーの存在を意識したことは一度もありませんでした。

  今、練功を通して気エネルギーを実感してみると、ものの見方、考え方が変わってきていることに気づかざるを得ません。真空状態では何も存在しないといわれた大宇宙空間が宇宙気エネルギーに満ち溢れており、自然界に存在するすべての物質、生物はそのエネルギーによって作り出された結晶体であること。すべての生き物を形作っている一つ一つの細胞が、大宇宙の気エネルギーを受けて、その活動を行っているということは驚くべきことです。人間は4兆個以上の細胞から成り立っているといわれます。脳髄を中心とする神経系統、心臓を中心とする血管系統以外に、それらの活動を支えている数多くの経穴と、それを結ぶ経絡を通して気エネルギーの系統が存在し、人間の生命体はそれによって生存を保証されているといわれています。このように考えると、人間は自ら主体的に生きていると思っているけれども、本当は宇宙気エネルギーによって生かされていると謙虚に考えるのが本来の姿ではないでしょうか。

  本学校に入学を許され一年が経過し、張永祥老師の懇切丁寧なご指導によって健診養生気功を学び、併せて外気治療について、初歩的段階ではありますが体得させて頂きましたことは、この上ない幸運でありました。これからは更に練功を積み重ね、自らの気エネルギーのレベルアップと努力し、残された人生を有意義なものとするためにも、気功師の道を更に深く極めるべく精進して参りたいと思います。